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同人小説は文字数が多ければいいというものではないと思う

いろいろ

同人小説の書き手の中には、
「今日1日で2万字書きました!完成したら10万字になりそう!」
「次の新刊は200ページ超えます!分厚い!」
というように、小説の文字数や同人誌のページ数でマウントを取ろうとする人が結構います。

本人としてはマウントを取っているつもりがないのかもしれませんが、上記のような発言を見聞きしてモヤッとする書き手は少なくないんじゃないかと思います。

特に、あまり多くの字数を書けなかったり短編の方が得意だったりするタイプの書き手にとっては、文字数マウントはモヤモヤが積もりやすいです。

私自身、長文を書くのは苦手なタイプですので、実際にけっこうな頻度でモヤモヤしていました。
自分ももっと長い作品が書けたらいいのにな…とコンプレックスを感じたこともあります。

でも、ある日、ふと読み手の目線で考えてみたところ、同人小説は長ければいいというものでもないんじゃないかな、と思ったのです。

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無駄な文章がダラダラ続いても読んでいると疲れる

私は昔から読書が好きで、短編集も長編も好んで読みますし、同人小説も短いものから長いものまで色々と読みます。

グイグイ惹きつけられる面白さで長さを感じさせない作品もたくさんありますが、読んでいると疲れてくる長編同人小説と出会う頻度もけっこう高いです。
そこで、どんな文章が長く続くと疲れてしまうのかを考えてみました。

◆説明描写が多すぎる

一次創作であれば全ての設定がオリジナルですから必要な説明が多くなるのは分かりますが、二次創作においては原作に登場している人物や場所の詳細な説明は不要です。

どんな人物であるのかをよく分かっていて好きになっているからこそ、その推しキャラクターが活躍している同人誌を読みたいと思うんですよね。
だから、二次創作の場合には、原作に出ているキャラクターや場所などの詳細説明はいらないんじゃないかと思います。
分かりきっていることを長々と書かれてしまうと、読み手は飽き始める可能性が高いです。

パロディ設定等でオリジナル要素を出す場合にも、必要以上に詳しい説明を挟む必要はないんじゃないかと思われます。
同人小説の読者が読みたいのはあくまでも推しキャラのあれこれなので、推しキャラに関係ない作者のオリジナルネタばかりを披露されるとげんなりしてきます。

同様に、オリジナルキャラ・モブキャラを登場させる際にも、そちらにばかりスポットライトを当てるのは避けた方がいいでしょう。
たとえ夢小説だったとしても、二次創作の場合には原作キャラクターがいるから魅力があるのだということを忘れない方がいいと思います。

また、料理描写(特に調理過程)を詳しく長々と書いている作品もありますが、グルメをテーマにしている物語以外は冗長になりがちなので気をつけた方がいいでしょう。

◆物語の盛り上がり部分に差し掛かるまでが遠い

読み手として印象に残る場面というのは、やはり物語が盛り上がっている部分やラストシーンが多いのではないでしょうか。
どんなに素晴らしい中盤や終盤があっても、そこに至るまでが淡々と長いだけでは読者は飽きてしまいます。

例えばカップリング小説の場合には推しCPの恋愛事情、コンビ小説の場合には推し2人組の活躍、読者としてはそこを重点に楽しみたいわけです。
それなのに、その肝心のメイン部分に辿り着くまでにこれといった盛り上がりがない場面を長々とを書かれてしまうと、途中でリタイアしたくなってしまいます。

あと、もう少しで盛り上がり場面がくる!というところで焦らすかのように、その直前シーンで似たような会話や心理描写を延々と続けている作品も時々見かけるのですが、これも読み手としてはドキドキというよりはイライラしてきます。
多少の焦らしはスパイスとなり、次に待ち受ける盛り上がり場面がさらに魅力的になりますが、やりすぎは逆効果です。

同人小説で大切なのは「文字の量」ではなく「萌えの量」

もちろん、字数が多い同人小説のすべてが無駄に長いわけではありません。
その長さを感じさせないくらい、重厚で濃度が高く面白い同人小説はたくさんあります。

ただ、そういった面白い長編作品は「長いから良作」なのではなく「読者を楽しませる要素を上手にたくさん盛っているから良作」なんです。

文字数ばかりに捉われていると、「字数が多い=読みごたえがある」という勘違いをして、余計なコンプレックスや誤った目標を抱えてしまうことになりかねません。

字数はそんなに多くないけれどギュギュッと萌え要素が詰め込まれていてドキドキしてしまう作品だって、たくさんあります。
実際に私がWEBに載せている同人小説で「好き」と言っていただく機会が多いものは5000字~10000字程度の短編です。
私は様々なページ数の小説同人誌を発行してきましたが、1番多く反響があったものは表紙込44Pのものでした。

面白くて読みごたえのある長編小説は魅力的ですが、必ずしもそれを目指さなくてはならないというわけではありません。
字数が少なくて読みやすいけれど盛り上がり要素がたっぷり詰められた短編小説だって、とても魅力的だと思います。

自分の書きやすい長さでいいんです。
長いほうがいい、短いほうがいい、という話ではありません。
最終的には、自分が書きたいと思ったことをどれだけ詰め込めるか、読み手にどのくらい楽しんでもらえるか、この2点が大事だと私は思います。